お出かけ ところざわサクラタウン ファン・ゴッホ -僕には世界がこう見える-

今回東所沢にあるところざわサクラタウン内でやっているイベント「ファン・ゴッホ -僕には世界がこう見える-」に子連れで(0歳、2歳)で行ってきました。

子連れでも楽しめましたのでどういうイベントであったのかについて書いて行きます。

1.ところざわサクラタウン施設情報

サクラタウンは2020年夏にオープンした「COOL JAPAN FOREST構想」として所沢市とKADOKAWAが共同で行う事業の総本山となる施設となります。オープンしてまだ間もないこともあり、とても施設が綺麗です。施設内容としては以下のように多岐にわたっています。

  • 書籍製造、物流工場
  • オフィス
  • イベントホール
  • ホテル
  • ブックストア
  • ショップ
  • レストラン
  • 神社
  • 複合文化ミュージアム

等々

色々あるのでそれらの紹介はまた後日に。

ところざわサクラタウン内ファン・ゴッホ -僕には世界がこう見える-についての情報、アクセス方法について記載します。

ところざわサクラタウンへは最寄駅としてはJR武蔵野線東所沢駅から徒歩10分となります。

また、ファン・ゴッホ -僕には世界がこう見える-については施設内の角川武蔵のミュージアム内にて実施されています。

イベント情報

開館時間:10:00-18:00(金・土 10:00-21:00)※最終入館は閉館の30分前

 

開催期間:2022.06.18〜2022.11.27

 

会場構成:第1会場(有料)体感型デジタルアート劇場

第2会場(有料)年表と手紙で辿るゴッホの人生

第3会場(無料)ひまわりばたけのフォトスポット

 

料金(オンライン):一般(大学生以上) 2,200円

中高生 1,800円

小学生 1,100円

未就学児 無料

 

料金(当日):一般(大学生以上) 2,400円

中高生 2,000円

小学生 1,300円

未就学児 無料

当日よりもオンラインで購入したほうが多少やすくなるので是非ともオンラインでの購入をお勧めします。

購入は以下よりできます。

2.ファン・ゴッホについて

有名な画家のため名前や「ひまわり」と言った作品名は聞いたことがある人も多いかと思われますがそもそもファン・ゴッホとはどのような人物であるのかこちらに簡単に紹介させていただきます。

ハイリー・センシティブ男子ゴッホ

  • 人生概略
  • 主な作品
  • 関係者

・人生概略

わずか37歳という(1853年〜1890年)短い人生を生きたゴッホですが、生きている間に美術作品を仕上げるだけでなく色々と事件を引き起こしています。

生い立ちはオランダで牧師である父の元に6人兄弟の長男として誕生します。

10代:すでにこの頃には働き始めており職を転々としている様です。また叔父の進めで画商や本屋に務めたり、牧師の父の影響で聖職者になるための勉強も行ったりとちょこちょこと色々なことに手を出していた様です。失恋や仕事仲間が気に入らないといったとても世俗的な悩みで転々としていた様です。

20代:前半では引き続きアルバイトやニートを繰り返しながら27歳にはやっと画家の仕事につきます。37歳で亡くなることを考えると画家であった時間は短かったのがわかります。

画家になったゴッホはパリへとふらっと行き弟のテオと共同生活を始めます。また、その当時のパリで流行っていた日本の浮世絵にゴッホは多くの影響を受けています。

35歳になると南仏アルルに移りすみます。この地で「ひまわり」等の有名な作品は生み出されました。

ゴーギャンとの共同生活(少しの間)や意見の対立から自分の耳を切り落とす事件も起こしています。(正確には左耳下部)ゴッホはこの事件からアルルからの退きを住民達の署名により余儀なくされました。

その後は精神病院に収容されることとなります。この時からゴッホの作品には波やうねりといった不安の現れの様な線が作品に表現されることが増えていきました。

最後はパリの郊外オーヴェール・シュル・オワーズという美しい村に移りすみ、とても精力的に絵画を残していきました。一日に1〜2枚を仕上げるというまさに命をかけているといえるスピードだった様です。

最後は拳銃での自殺(他殺説もあるにはある)で人生にまくを下ろしています。

・主な作品

なんといっても有名なのは「ひまわり」でしょう。今でこそ皆が認め彼の絵には多額の価値がかけられていますが、生前は一枚しか作品は売れていないのです。ひまわりを見ていると太陽にやられた生命力といった印象を個人的には受けます。明るい色なのになぜか不安感を刺激されて目が離せない様な。。。

また画家になった初期に描いていたのは「落ち穂ひろい」といったくらい印象の絵画です。ひまわりと本当に同じ人が書いたのですか!?というくらい絵の線が異なっているのが最初に見た感想でした。

他にも「耳に包帯をした自画像」自分の思い描いていた通りに事を進めることができずに自傷行為に走り、それによりさらに理想からかけ離れてしまうという。。。そして後ろに浮世絵が飾ってあり、当時本当に浮世絵に影響を受けていたことが垣間見えますね。

線が波やうねりになっている「星月夜」。このうねりと青の夜が個人的にすごく好きです。月や星の色が優しい印象で線のうねりに囚われつつ光の優しさに包まれるかのような。ぐにゃぐにゃとした気持ちになります。

弟の結婚を祝福して描いた「花咲くアーモンドの花」。枝は波やうねりになっっていますが、背景がすっきりしているだけですごく綺麗な作品の印象を受けます。よき理解者であった弟への祝福の明るい気持ちが見えます。

また個人的に今回の展示でとても気に入った「ローヌ川の星月夜」。個人的にゴッホの暗い作品がとても好きです。また、特にこちらは川の水面がとてもゴッホらしい表現であり、作品に引き込まれます。今回のサクラタウンではこの絵の波が実際に動く表現をしつつ波の音も出すことで、作品内に入り、波の近くに佇んている様な気持ちになれました。

・関係者

ゴーギャン:ゴッホの憧れの芸術家になります。一時期は南アルルで共同生活を行なってもいます。共同生活が始まる時にはゴッホは狂気乱舞していたことが弟テオとの手紙に残されています。しかし耳切事件で共同生活は打ち切りに、、、その後も手紙のやり取り等は続き友情は続いていたそうです。二人は今でもセットで「ポスト印象派画家」として語られることが多いです。

性格的にも真反対でゴッホは繊細であったそうですが、ゴーギャンはまさにメンタルマッチョの人という感じです。

元々は株式仲買人の仕事をして収入もそれなりあったゴーギャンですが、ある時からアートに目覚め、文字通り全ての時間をアートに費やす様になったとか。。。5人の子供と妻もいましたがそれでも駆け抜けた様です。純粋にすごいなと思います。

ヨハンナ:後述のテオ(ゴッホの弟)の妻。ゴッホが亡くなる前年にテオと結婚した人になります。ゴッホの作品を大々的にプロモーションをかけたり、テオとゴッホの手紙のやり取りを全てまとめて編集をして本にまとめたりと、まさに今日ここまで世界の人にゴッホという名が知られるようになったのはヨハンナのおかげかもしれません。

テオドルス(テオ):4つ下のゴッホの弟になります。生涯を通じてゴッホを支え続けました。それは精神的にだけでなく経済的にもです。一緒に住んだり、手紙のやり取りをしたり、夜通しゴッホの美術論を聞かされたり。。。。自分の言いたいことを言い終わるまでテコでも動かずかなりテオは憔悴したとのことです。それでもテオはゴッホの絵は必ずいつか世間に認められると周囲に語り支援し続けました。誰よりもゴッホの作品の理解していたのだと思います。

ゴッホがテオに

僕は絵の中で音楽のように何か人を慰めるものを語りたい。

ゴッホの手紙【中】より

と語っていたそうです。これがゴッホ作品の大元になっているのかもしれません。

第2会場で詳細については他にも展示されているので気になる方は是非とも来館して確認をしてみてください。

3.ファン・ゴッホ -僕には世界がこう見える-

第一会場におきましては自由に写真を撮ることができます。(フラッシュ撮影、動画撮影は禁止)ぐるりと周囲をゴッホの絵画が埋め尽くし音楽に合わせて変化していきます。また、絵にも動きがついており見ていると新たな発見があります。本当に絵の中にいる様な体験ができて不思議な陶酔感を感じます。

第一会場にはハンモックや床座り用のクッション等の座る箇所が多数用意されておりそれぞれの場所で自由な姿勢で鑑賞することができます。すべての絵画をその場でゆったりと見ることができるのもゴッホの描いた世界に入る手助けになっています。

〜個人的見解の見どころ〜

  • リラックスした姿勢で鑑賞できる
  • 音楽と映像により臨場感を感じられる
  • その場ですべての鑑賞物を見ることができる
  • 絵の世界に入った様な錯覚ができる
  • ひまわりの黄色、夜を表す暗い青が本当に心に迫ってくる
  • 絵画にも動きがついていて新しい発見がある

(木々が風で動く様、波が揺蕩う様、暗闇でランプが動き見える範囲が変化する様等)

 

自分が子供の時の美術館の印象は静かにしながら、ゆっくりと歩いていくというあまりいい印象がありませんでした。今回の様な体験型の美術鑑賞は本当に面白いですね。なんだか自分でも何か絵を描いてみたいと言った衝動が生まれました。会場の様子を少し写真を通してみて行きます。写真では伝わりきらないので、是非とも気になる方はご自分で体験されることをお勧めします。

  • リラックスした姿勢で鑑賞できる

写真にあるように床座りのクッションや天井から吊るされたハンモック、一人がけ用の椅子にベンチまであり、それぞれ思い思いの場所でリラックスしてみることがきでるようになっています。ひまわりに囲まれながら、クッションでふんぞりかえった状態で息子はドヤ顔で鑑賞してました笑

  • 音楽と映像により臨場感を感じられる
  • その場ですべての鑑賞物を見ることができる

いい音響設備の中で絵画に包まれるという体験はなかなか個人で再現するのは難しいと思います。こういった機会に体験できるのは本当にいい時代だなーと思いました。圧倒されてゴッホの世界観に興味を抱くにはいい刺激となりました。

お年寄りの方や移動の不自由の方もその場で全ての鑑賞物をみることができるのはとても美術鑑賞に対するハードルを下げてくれていていいと思いました。

  • 絵の世界に入った様な錯覚ができる
  • ひまわりの黄色、夜を表す暗い青が本当に心に迫ってくる
  • 絵画にも動きがついていて新しい発見がある

今までのゴッホのイメージといえばひまわりでしたが、今回写真にある様に夜を連想させる絵画にとても引き込まれました。闇夜を暗い青で表現、揺れる波を重ねる油絵での表現。また、波についてはこの展示では本当に水の音や動きを再現しており、絵画の世界へ引き込まれるのに一役買っていました。

明るい絵画も多いのですがどこか波の様なタッチで描かれた絵からは、どこかいいしれぬ不安感を感じ取れました。ゴッホの絵画は個人的に色合いが明るいもの、暗いものも総じて不安定なものを見ている様な気持ちになり目が離せない魅力があるなと感じています。

個人的にはこちらの夜の波がすごく印象的です。ぼーっと見ていたい一枚です。

●まとめ

ファン・ゴッホ -僕には世界がこう見える-に今回子連れで行ってきましたが、とても良かったです。通常の美術館とは異なり2歳児、0歳児を連れていても静かにしなければいけない様な鑑賞スタイルではないことで心に余裕を持って楽しめました。

特に光や音が変化するので2歳の上の子はとても楽しそうにしていました。体験型の美術鑑賞は美術に興味を持ついいきっかけになるなと思いました。

ファン・ゴッホ -僕には世界がこう見える-については2022年11月27日まで開催しているので是非とも行ってみてほしいです。サクラタウン内では他にも子供向けのイベントもやっていますしお勧めです。

また、自分としても今後もこういった体験型の美術鑑賞ができるところがあったらとても興味を持ったのでお出かけしてみたいです。

それでは失礼します。

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